【考え方】掃除機と、人生観について☆ その1


大尊敬する、コーチングの先生にこんな話をきいたことがあります。

クライアントは大企業の社長さん。

年商もかなりの規模で、従業員を何人もかかえています。

会社を立ち上げ、業績を伸ばしてきたけれど、最近会社がうまく行かないのだそうです。

なんどコーチングセッションを繰り返しても、一向に変化がないのです。

部下に厳しくしたほうがいいものやら、優しくしたほうがいいものやら。

自分でやったほうがいいのか、任せたほうがいいのか。

正解探しがその社長さんの頭を駆け巡って、いろいろ試してはみるのですが、元の木阿弥に戻ってしまいます。

そこで、気になっていることを、なんでもいいからとことん書き出してみようということになるのです。

正解や、枠をとっぱらって、その社長が取り組んでいると、

どうも、家の掃除機がなんだか気になってしょうがないというのです。

(なぜだかわからないけれど、とっても気になる。。。)

どういうことか聞いてみると、家じゅうのごみを吸い取ってくれている掃除機だけが、家の中で汚れているのがどうも気になるというのです。

そこで、その回のセッションでは、部下をどうしよう、という取り組みではなくて

家に帰って掃除機をきれいにしてみましょう、ということになりました。

そして実は、そこからその社長の会社はぐんぐんと業績を伸ばし始めるのです。

その社長は、家の掃除機をきれいにしてみて、いろいろなことに気づきました。

部屋をきれいにするための掃除機だけがボロボロで汚れている矛盾、、、それをきれいに掃除しながら、

会社を立ち上げるために、一番犠牲にしてきたのは、自分と自分の家族。

「まだだめだ。自己犠牲して仕事というのはやるべきだ。家族はまだ後回しだ。仕事の時間を減らしたらきっと業績が落ちてしまう」という

自分なりの正解・価値観、観念が、何年もの間、家族との笑顔の会話や食事、たまの旅行や綺麗な格好をすることを拒んでおろそかにしていたらしいのです。


部屋を一番きれいにしてくれる掃除が汚れているモヤモヤに向き合い、掃除機を磨く間に、

「一番身近で、会社の創業を陰で無償で支えてくれた家族がピカピカしているべきなのじゃないか。

社員との人間関係を良くしたいのであれば、もっとも小単位の〝家族”というコミュニティの人間関係がうまく行ってなければ、一貫性を欠くのではないか。」

そう考えた社長は、仕事の時間を短くする=業績が下降するかもしれない、という恐怖に打ち勝って、家族とのコミニュケーションをとり、家族の笑顔がピカピカするように努めたのです。

するとどうでしょう。

その気づきを得るまでは、もしかしたら(「俺だけがこんなにやっているのに、うちの会社のやつらは、、、ブツブツ」)

という内なる不平不満があったのかもしれません。

或いは、大事にしたほうがいいのにそうできてないモヤモヤが顔を曇らせていたのかもしれません。

ところが掃除機をきれいにしてからというもの、何かが社長の中で変化したのでしょうか。

心から周りを大切に扱うようになり、

表でも陰でも仕事に貢献する部下を敬い、

社内の人間関係が劇的に改善されて、それまでどれだけ時間と身体を酷使しても得られなかった成果が得られるようになった、というエピソードです。


あ、こんなエピソードを話すと、

「そっか。まずは自分と家族の幸せ最優先だーーー!!!」と都合よくとらえてしまう人がいます。

なにもやりきらずに、自分と身の回りの楽しさを求めていては、それはただの依存、快楽です。

やるべきこと、為すべきことを集中してやり遂げた先に、さらにステージアップしていくためにこの価値観の変化は効果的だと思うのです。


いつまでにどんな結果を作りたいのか、期限を切ること。

大きな結果に期限を切るなら、そこから逆算された小さな目標達成の期限をしっかり守ること。

そして、絶対に結果を出して、周りをきれいにしてきた掃除機を最後にピカピカにしあげるように、

自分を自分の身近な人をきっちり幸せにする期限も切っておきたいものです(*^-^*)


本日の格言☆

100を切るのに趣味を捨てた

90を切るのに友達を捨てた

80を切るのに家族を捨てた

70を切ったらすべてが帰ってきた

ジャンボ尾崎(プロゴルファー)

※100などの数字はスコアです。

80が切れれば大会優勝ができるレベルです。


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 矢内綾乃

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女性経営者 矢内綾乃〜経歴と多角経営への道〜

矢内綾乃(やない あやの) 猫と自然とのびのび育った幼少期。 勉強はできる方で宇宙に興味があったこともあり、北海道大学院で量子物理学を専攻することに。 その甲斐あってNECでエンジニアとして働くも、人との出会いをきっかけに より自由で豊かな人生を送るため、経営者の道を志しました。 2児のママ業と多角化経営の両立をやり遂げるため、子どもたちからママみたいになりたい!と言われるように日々挑戦中です!